当医会について
当医会について
日本の整形外科医の集団・学会には大きく日本整形外科学会(JOA:The Japanese Orthopaedic Association)と、日本臨床整形外科学会(JCOA:The Japanese Clinical Ortopaedic Association)とがあります。JOAは日本の整形外科医ほぼ全員の会、JCOAは整形外科を主たる標榜科とする私的病院若しくは診療所の開設者又はその勤務医である者、つまり開業している整形外科医の会です。愛媛県においてもほぼ対応する形で愛媛県整形外科会(=JOA)と愛媛県臨床整形外科医会(=JCOA)があります。
昭和59年3月に会員数51名でスタートしました。現在は104名となっています。 当医会の目的は会員相互の親睦融和と学術の向上及び医療内容の進歩を捗る事ですが、そうすることで一般の方々に整形外科の重要性を周知していただき、皆様の日々の健康維持・高揚を目指しています。
平成6年より10月8日は「骨と関節の日」と定められています。当初は整形外科の役割をアピールすることが目的でした。そして徐々に整形外科が皆様に周知され、その間に超高齢化が進み、現在の目的・役割はロコモティブシンドローム(ロコモ)の周知、ロコモ・フレイル対策へと変化してきています。当医会は「骨と関節の日」に合わせて市民公開講座等の活動を行っています。
会長挨拶
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ようこそ愛媛県臨床整形外科医会(通称ECOA)のHPへ。この度HPをリニューアルしました。正確には公開しましたというべきところです。以前のHPは会員限定のものでした。こうして公開することで、我々の活動内容等を知っていただき皆様との距離を近くしたいという思いがあります。
私は平成30年(2018年)10月よりECOAの第6代会長となりました。会長となって翌年にコロナウィルスの感染拡大がありECOAの活動も自粛を余儀なくされる事態となってしまいました。令和5年5月よりコロナが5類に分類されることとなりようやく活動が再開されつつあります。歴史的なコロナウィルス感染の最中の会長職で、「コロナ(感染の時の)の会長」で「あまり仕事(活動)をしなかった会長」となりそうです。ただ、この間にウェブでの講演会の開催等々、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進歩は5年早まったとも言われ、悪いことだけではありません。

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整形外科という科は、元整形外科医で小説家の渡辺淳一いわく「一言でいうと首(首も含む)から下の内臓以外すべてを診る科」です。体を動かすための運動器(骨・筋肉・関節・靭帯・腱・神経など)の疾患を扱います。小児から高齢者までのすべての年齢層を対象とし、腰痛・肩こりをはじめとして、骨折・脱臼・捻挫などの外傷、交通事故・労災事故、スポーツ障害、リウマチなどの炎症性疾患、変形性関節症などの変性疾患、脊髄・脊椎疾患、骨軟部腫瘍、がんの骨転移、骨粗鬆症など多岐に渡ります。最近は高齢化に伴ってロコモティブシンドローム・フレイルといった概念が提唱されてきています。いわゆる寝たきりとなるのを防ぐための対応が急務となってきています。
時に接骨院や整体と間違う方がおられますが、整形外科は医師、接骨院は柔道整復師、整体は整体師がやっていて全く違います。医療行為が出来るのは法律上医師のみです。
このHPでは、皆様の具合が悪くなった時にどこに行ったらいいか?と悩むような時、活用出来るように我々会員の病院を紹介しています。親戚の方や友人の方に紹介するようなときにも、地図で位置が分かるように作成していますので、是非参考にしてください。
最後に、整形外科かかりつけ医として県民の皆様に寄り添っていきたいと会員一同思っています。気軽にご相談ください。
歴代会長
- 初代会長香川 徹
- 在任期間:昭和59年3月17日~平成3年9月27日
- 第2代会長清家 荘吉
- 在任期間:平成3年9月28日~平成13年10月26日
- 第3代会長志摩 隆一
- 在任期間:平成13年10月27日~平成17年10月28日
- 第4代会長今川 俊一郎
- 在任期間:平成17年10月29日~平成21年10月23日
- 第5代会長相原 忠彦
- 在任期間:平成21年10月24日~平成30年10月12日
- 第6代会長西本 章
- 在任期間:平成30年10月13日~
当医会の歴史
日本臨床整形外科医会(JCOA)初代会長に愛媛県三木病院の三木仁先生が就任した。その縁もあり、1978(昭和53)年10月にJCOA四国担当の研修会として奥道後ホテルでJCOA第5回研修会をJCOA愛媛県代表の清家荘吉を中心に、井手正敏、河野一郎等6名の幹事で開催し、参加者は229名と盛況だった。その後、米田忠久が中心となって明文化した組織は無いが開業整形外科医からJCOA会費を集めJCOAに愛媛県の会費として送金していた。そして、JCOA研修会に参加している先生方を核として、1984(昭和59)年3月にECOA臨時総会を旧愛媛県医師会館で開催し、会長を香川徹、副会長河野一郎、理事星島克彦、井手正敏、加藤廣嗣、監事弓達恒善、米子永義の陣容で愛媛県臨床整形外科医会の創立を決め、同年10月に第1回ECOA総会を開催し、会則並びに役員を決定し、承認を得た。設立時の会員は51名で香川初代会長は会の創設精神は「開業医の和」であるとした。1985(昭和60)年2月に愛媛県臨床整形外科医会会報創刊号が井手正敏の編集で発行された。JCOAの中でも全国で最初にできた会報誌だった。3月には東京で日本臨床整形外科医会第1回代表者会議が開かれた。
1991(平成3)年にECOAは香川徹会長から清家荘吉会長に引き継がれた。1993(平成5)年9月にはECOA10周年記念総会が開かれ、ECOA10周年記念号が発刊された。
清家会長は1994(平成6)年にはECOA内に南予、東予部会を置き学術講演会を企画した。以後年に1回の南予、中予、東予を巡回する学術研修会が続いている。又、南予宇和島では藤田英和、加藤廣嗣、藤井充を中心に1987(昭和62)年に第1回南予一水会(第1水曜日)が開催された。主に症例検討の会をし、2017(平成29)年には第300回の記念講演を迎えた。松山市では1965(昭和40)年に外科から分かれて整形外科医会が出来た。1989(平成元)年山田栄松山市整形外科医会会長、藤原郁郎を中心とする例会(勉強会)を定期的に始めた。年に8回程度開催し、日整会卒後研修用サウンドスライドを活用し、基幹病院整形外科部長などと症例検討会を約20年間続け、最近は愛媛大学整形外科などにも講師をお願いして日整会研修講演会を主とする例会を続けている。今治でも1972(昭和47)年頃に三木仁によって月に1回の症例検討会が始まり、1975(昭和50)年、今治地区整形外科医会、1989(平成元)年、今治整形外科医会の名称となり、症例検討以外に日整会卒後研修用サウンドスライドの閲覧を行っていた。今は学術講演会を年に5回行っている。
1979(昭和54)年、学校保健法の改正を受けた松山市によるモアレ一次検診を契機に松山市学校医会に側彎症対策委員会が設置され、藤原郁郎委員長を中心に愛媛大学整形外科がモアレ判定を、二次検診は松山市整形外科医会会員が担当している。2013(平成25)年に側彎症対策委員会委員長は川谷義行に交代した。
2007(平成19)年から2009(平成21)年まで「運動器の10年」日本委員会の学校運動器検診モデル事業を愛媛大学髙橋敏明講師とECOA学校運動器検診班(藤原郁郎班長他)の共同事業として実施したが、側彎症対策検診事業の経験が参考になった。
1994(平成6)年のECOA発足10周年の会報に柴田教授は祝辞として「大学とECOAは日本整形外科学会と日本臨床整形外科医会の関係をそのままに、地域医療に協調的に尽くしていく」と記された。
清家会長は全国的な「骨と関節の日」の記念行事を参考とし、ECOAと愛媛県整形外科会との合同事業として継続実施可能な市民向け「愛媛県整形外科・電話相談室」開設を目的に小委員会を数回開き、1997(平成9)年に第1回電話相談を実行した。以後毎年開催されており、2017(平成29)年には21回を数える。
1968(昭和43)年に発足し、30余年の歴史を誇る「四国整形外科医会」(四整会)研修講演会が松山で開催されるにあたり、事前にその存続を四国四県の整形外科医約800名にアンケート調査した。四国四県全てに整形外科教室が出来て10年以上経過し、各県で整形外科医会による地方会が充実してきた等の理由と大学在籍整形外科医の中止の意見が多く、存続の声は約20%しかなかった。2004(平成16)年愛媛県担当の「第32回四国整形外科医会」が最終回となり清家ECOA会長によって幕引きがなされた。四整会の事業に保険問題懇談会があったが、その後「四国整形外科医会・保険問題検討会」として継続され、診療報酬改定年に高松で会議をし、中間年はTV会議を行っている。四国四県の保険審査の平準化に役立っている。
整形外科特有の労災・自賠責問題については主に愛媛県医師会の整形外科医が中心になって1977(昭和52)年から四国労災・自賠責協議会に参画している。又、1985(昭和60)年には愛媛県医師会、日本損害保険協会四国地方委員会愛媛査定部会、自動車保険料率算出機構松山調査事務所の三者で「愛媛県損害保険医療協議会」を設置し、自賠責問題の協議と研修会を継続している。
2001(平成13)年に就任した志摩隆一会長は電話相談の他に新たな市民向け講演会を企画し、2006(平成18)年、市民の運動器測定を含む運動器フォーラム(愛媛県理学療法士会と共催)を開催した。市民向け講演と転倒予防のための参加者の運動器測定を行い事業である。2017(平成29)年には12回を数える。
1978(昭和53)年のJCOA第5回研修会以降愛媛県での全国大会は無く、2006(平成18)年中国四国地区ブロック会(岡山)で「第22回日本臨床整形外科学会学術集会」の愛媛県主催が決まった。その日の岡山からの下り列車内で三役として学会会長今川俊一郎、実行委員長相原忠彦、JCOA理事山本日出樹を決めた。以後3年半の準備が始まった。2008(平成20)年4月JCOA学術プログラム委員会で正式に2日間日程が決まった。多くのECOA役員、実行委員が第20回青森、21回福井の日本臨床整形外科学会学術集会に参加し、学会運営を学んだ。2009(平成21)年7月19、20日に学術集会コンセプトを「生涯教育とリフレッシュ」として山本晴康教授の特別講演、8セミナー、1シンポジウム、3パネルディスカッション、166演題、参加者総数820名の「第22回日本臨床整形外科学会学術集会 えひめ」が愛媛県県民文化会館で開催され、好評盛会であった。この学術集会を完遂することによってECOA会員の結束がより強固になり、結果的に組織としての若返りができた。
2001(平成13)年に愛媛県スポーツドクター協議会会長に井上力が就任し、多くの整形外科スポーツドクターを結集して2017(平成29)年の愛媛国体に協力した。
2017(平成29)年、ECOA会員数は114名であり、四国の臨床整形外科医会では最多である。
2016(平成28)年、愛媛県民に貢献可能な特別事業として「愛媛県骨粗鬆症の再骨折予防」を始めた。愛媛県医師会・愛媛県整形外科会・愛媛大学医学部付属病院・当会の4団体の大規模事業である。事業目的は愛媛県における骨粗鬆症患者の再骨折予防及び再骨折頻度調査で、平成28年4月から平成29年3月の1年間の大腿骨近位部骨折観血的手術を施行した患者を対象として「再骨折予防手帳」を交付し、新たな大腿骨近位部対側骨折などの術後3年間の追跡調査、リエゾンサービスとしての再骨折予防の啓発を行っている。
事務局所在地
〒790-8585 愛媛県松山市三番町4丁目5-3
(愛媛県医師会内)